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リストカット


ネット上を検索・巡回していると、様々なサイトに遭遇する。
恐らく私のこのサイト訪問者の中にも、何かの弾み(?)で迷い込んだ方々も多いかと思う。
ここ数年、私は医療系のサイトを巡回・閲覧する機会が多いのだが、そんな中、妙に気になる事があったりする。
それは「リストカット」をメインとしたサイトが実に多く存在するという事。

そもそも「リストカット」とは、その名の通り「手首を切る」行為の事。
これは、俗に言う「自傷行為」の1つである。
「自傷行為」とは”自分で自分の身体の一部を傷つける行為。統合失調症(旧:精神分裂病)の症状の1つ”である。

つい最近まで精神科病棟に勤務していた私にとって、「自傷行為」など特別珍しいものではない。
但し、私が見てきた患者は、既に何らかの精神疾患を患っている者ばかりであった。
「自傷行為」は別に手首を切る行為だけに留まらず、実に多種多様である。
更にそれがエスカレートすれば、他人にまで危害を及ぼす事にもなるのだが・・・。


で、ネット上に多く存在する「リストカット」族(?)は、どうやら「自己アピール」を主とした、つまりは精神疾患が根底にないにも関わらず、自らの自己表現の手段に「リストカット」をするといった強者(変わり者)のようだ。

これがどうも今の私には腑に落ちない。
まぁ、個人の自由だし、何をどーしようが私には全く関係のない事だが・・・。

しかし、半ば興味本位でよくよくサイト内を見てみれば、自らがカットしたらしい手首の傷跡を写真にしているものまであり、私は真夜中にも関わらず、1人パソコンの前で「???」状態に・・・。
一体そんなモノをアップして、何を伝えたいというのだろうか。
「私はこんな事までして自分を痛めつけ、それでも生きている」というアピールか。
それとも「不幸自慢」か。
はたまた「私は命を粗末に扱っている」という自慢か!?
ない頭を振り絞っていくら考えてみても、やはり私には理解出来ない。


ネット上の彼らの中に、果たして精神疾患の対象者がいるのかどうかは分からない。
が、この世の中、物騒な事件や犯罪があとを絶たない現実を見る限り、どうもこの世の中「ボーダー」な人間が非常に多いと感じる。
これは非常に恐ろしい事でもある。
「自傷行為」をしているうちはまだ可愛い(!)ものだが、やはり他人に危害を及ぼす行為にまで至ると、それはもう「自己満足」の域を超えている。


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今の私は、ここでも結局父の事に照らし合わせてしまうのだが、どんな理由があろうとも「命を粗末にはしてはならない」という当たり前の結論に行き着く。
そんな事は敢えてここで書き連ねる事でもないが、リストカット族に限らず、自殺行為を図ってみたり・・・そういう輩が実に多く存在するという事実を知るにつけ、その度に、私は「人の命」の矛盾を感じてしまう。


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